私の大好きな刑事物小説にエド・マクベインの<87分署シリーズ>があります。
その51作目「マネー、マネー、マネー」の中に、87分署の隣の88分署の一級刑事オリーが
被害者の奥さんに話をしに行く場面で、この「リンゴのアップサイドダウンケーキ」が出てきます。
詳しくは下のほうに書いてあります。
どんなケーキか、食べてみたくてネットで調べて、
自分でアレンジして作ってみました。
【トッピング 】 水 200cc 上白糖 20g りんご 約1個半 ブラウンシュガー 130g バター 50g 【ケーキ生地】 薄力粉 275g ベーキングパウダー 小さじ3 塩 小さじ2/3 バター 85g 上白糖 140g 卵 2個 牛乳 150cc お好みでナッツ適量 ☆20cm丸ケーキ型 |
【下準備】 ・りんごは皮つきのまま、5ミリ程度の薄切りに。 ・型の内側にはバターを塗っておく。 ・薄力粉、ベーキングパウダーは合わせてふるっておく。 1. トッピング用のりんごを煮る。 分量の水と上白糖で、 くし型に切ったりんごを柔らかくなるまで煮る。 2. トッピング用のバターを湯煎で溶かし、 バターが熱いうちに ブラウンシュガーを加えて混ぜ合わせ、 型に広げる。 3. 表面をゴムべらなどで平らにならす。 4. りんごを外側から少しずつ重ねながら、 3の上に放射線状に並べていく。 ここで、多いなと思っても しっかり重ねて乗せたほうが良いみたい。 5. 生地用バターに上白糖を加え、 白くふわふわになるまで クッキングカッターで混ぜる。 塩を加え、溶き卵を数回に分けてガ〜っと混ぜる。 6. 牛乳を少しずつ混ぜて、ガ〜っとやってから、 生地をボールに移す。 7. ふるった粉を一握りずつ加えながら、 木べらでさっくり混ぜ合わせる。 ナッツを入れるときは最後の粉に混ぜてから、生地に加える。 8. 生地を4の型の中に静かに流し、表面を平らにならす。 180度のオーブンに入れ、45〜50分焼く。 9. 焼きあがったケーキはまな板にひっくり返し、 そっと型からはずす。 ☆熱いうちにはずしたら、トッピングの 砂糖とバターが流れてしまいました。(TT) 冷めてからはずした方が、 上にカラメルみたいになるはずです。 |
「アップサイドダウンケーキ」というのは
焼きあがったらひっくり返すというお菓子のことだそうです。
「アップサイドダウン」は英語ですが、
フランスでは「タルトタタン」というそうです。
なんとなく、「タルトタタン」のほうが上品なタルトをイメージしますね・・・
りんごは、アカネや紅球など皮の赤い種類を使うと、
仕上がりの色がきれいだと思います。
今日は先日のリンゴ狩りで取ってきた、「陽光」を使いました。
もっと甘いかと思ったら、生地が甘くなく、回りの特に焼けたところがおいしいです。
リンゴのほかに、パイナップルで作るのもおいしいそうです。
今度作ってみようと思います。
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<87分署シリーズ>「マネー、マネー、マネー」(ハヤカワ・ミステリ)より
88分署の一級刑事オリーが殺された男ジェリーの奥さん、クララ・ホスキンスに会いに行った場面。
「何があったのか教えてください」彼女が言った。
「殺害されたのです」オリーが言った。
「場所は?」彼女が聞いた。
「ダイヤモンドバックというところです」
「黒人区域じゃありませんの?」彼女が言った。
「大部分はそうです。あとはヒスパニック」
「ジェリーはそんな所で何をしていたのでしょうか?」
「それをお聞きしたいと思っていたのです」
「ダイヤモンドバックねぇ」彼女は言って、首を振った。
「何かオーブンで焼いていますか?」オリーが言った。
「あら、大変」彼女は言った。そして、「ありがとう」とキッチンに走り込んでいった。
彼は彼女がオーブンの扉をぐいっと開け、湯気の立ったケーキを取り出すのを見ていた。
「危ないところで間に合ったわ」彼女は言ってカウンターの上に置いた。
「クリスマスには毎年ケーキを焼くのよ」
「何のケーキですか、奥さん」
「リンゴのアップサイドダウンケーキ」
「うまそうですな」オリーが言った。
しかし、彼女はケーキをどうぞと言ってくれなかった。
代わりにわっと泣き出した。リンゴのアップサイドダウンケーキは時に人を泣かせることがある。
あるいは夫が死んだことに、今気が付いたのかもしれない。
どちらにしても、食べ物を勧めてくれないのなら、オリーは絶対女に同情しない。
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オリーは太っていて、服をしみだらけにする大食漢。
いつも、食べ物のことばかり考えている刑事です。
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